⏱️ この記事で分かること(読了時間:約5分)
✅ 人口減少時代における建設業界の構造変化と淘汰の実態
✅ 生き残る企業に共通する「当たり前のこと」とは何か
✅ 「段取り八分、作業二分」—現場管理者の段取り力が収益を決める理由
✅ マネジメントシステムの本質:現場管理者の成長を支援する道具
✅ ニックスジャパンが目指す「建設業の最高のマネジメントシステム」
はじめに
これまで29回にわたり、建設業における原価管理、実行予算、歩掛、人材育成、そしてシステム活用について解説してきました。最終回となる今回は、これらすべてを踏まえた上で、建設業の勝ち残り戦略について考えていきます。
人口減少時代を迎え、建設業界は大きな変革を求められています。かつてない淘汰の波が押し寄せる中、勝ち残る企業とそうでない企業の差は何か。そして、私たちニックスジャパンは何を使命として歩んでいくのか。率直にお伝えしたいと思います。
人口減少時代の到来
日本の人口は、毎年30〜50万人ずつ減少しています。単純計算で、毎年100万都市が消えていく時代。この恐るべき事実が、建設業界にも確実に影響を及ぼしています。
毎年100万都市が消えていく現実
2016年に新生児が100万人を切るという事態になりました。そして、これから毎年、人口減少幅が30〜50万人で推移していきます。2060年時点では、8,000万人まで減ると予測されています。今から約35年後には、4,000万人の人口が消滅していく計算です。
今後、単純に毎年100万都市が消えていくわけです。
この事実に対して、まちがいなく言えるのは、人口が減って地方は今までにない、新たなパラダイムが求められる時代になり、都市部では高齢者が急増し、医療や介護の費用が増え、その対応に迫られ、財政は厳しい状況となる。そんな現実が迫ってくることです。
建設業界の淘汰の波
この人口減少の影響は、建設業界にも確実に現れています。
ある地方の川筋に10社存在していた企業が、今では2社になっている。そういうことが当然のごとく、世間話の中で話されていく。10年前には想像できなかった事態が起きています。
この動きというのは、やはり戦後から営々と築き上げてきた現在の建設業界の枠組みが、根底から覆されようとしていると感じるのは、私だけではないと思います。
中小零細企業ほどダメージが大きい。これが現実です。
勝ち残る企業の共通点
淘汰の波を乗り越えて生き残っている企業には、ある共通したパターンがあります。それは、マネジメントシステムの観点から「当たり前のことを当たり前にやる」こと。そして、それを必死にやっているかどうかの違いです。
当たり前のことを当たり前にやる
生き残っている企業には、ある共通した動き・パターンがあります。それは、当たり前のことを当たり前にやる。これだけです。それを必死にやっているかどうかの違いでしょう。
営業で弱いところがあれば、今まで見過ごしていたところを強化する。積算が弱いとなれば、積算を複数の管理者が目を通す。そして実行予算も重要です。いかに適切な実行予算を過去の実績から導き出せるか。これも生き残りの鍵となります。
弊社MIYABIでは、WBS(工事-工種-種別-細目)を統一しているため、他の現場との比較ができます。アウトプットの数字から気づきや発見を得ることができるのです。また、国交省積算基準に準拠している点も見逃せません。
1円でも安く、知恵を絞る努力
材料が1円でも安く買えないか、交渉先を新たに探していく。これはどの会社もそれなりにやっていることです。しかし、それだけではありません。工事責任者の段取りによって、コストは大きく変わるのです。
その段取り力をどれだけ多くの現場管理者に理解してもらい、育てていくか。そして、協力会社と交渉し、協力会社にも利益を出していただきながら、コストを下げていく、ここに勝ち残りの本質があります。
建設産業の未来像
私の夢は、建設産業が全産業におけるリーディング産業になることです。そのためには、未来を担う子供たちに憧れを持っていただく産業でなければなりません。
若者があこがれる産業へ
建設産業が社会の信頼を取り戻し、子供たちが憧れる産業になるためには、建設産業人一人ひとりが、まず社会に貢献しているという自負心を取り戻すことが必要でしょう。
インフラを作り、維持し、人々の生活を支える。これほど社会貢献度の高い仕事はありません。その誇りを持ち、次世代に伝えていくことが大切です。
ロボット化・DX化の夢
私は、建設現場での省力化・省人化・無人化・ロボット化を推進していきたいと思っています。
我々が子供の頃に憧れた鉄腕アトムやサンダーバードの世界を最終目標に、一歩一歩その達成に向けて現実を変革していきたいと考えています。
その新機械・ロボットを現場に導入する前に、まず工事管理の高度化が必要です。新機械、ロボットがどれだけの生産性(出来高)を上げ、どれだけ原価がかかり、現場に金額面でどれだけ貢献しているか、リアルタイムに把握することが必要であり、重要です。
この管理があって初めて、機械・ロボットの貢献が数値として把握され、その効果が認められ、導入が定着するようになるのです。
ニックスジャパンの使命
私たちニックスジャパンは、「建設業のお客様に建設業の最高のマネジメントシステムを届ける」ことを使命としています。勝ち残る企業づくりを支援し、建設産業の発展に貢献していきます。
マネジメントシステムの本質
弊社が提供するシステムは、単なる管理ツールではありません。現場管理者の成長を支援する道具です。
従来の原価管理は、金額を追うことでした。「今月いくら使ったか」「予算と比べてどうか」。しかし、これでは遅すぎます。
次世代の原価管理は、現場管理者の段取り力を育てることです。段取りが良くなれば生産性が上がり、生産性が上がれば原価は下がり、利益が出ます。では、良い段取りとは何か。 これを皆、探しているのです。
ニックスジャパンでは、「生産性向上の鍵」は現場責任者の段取りにあると考えています。
工数管理をすれば、現場ごとの歩掛が見えます。歩掛が良い現場は段取りが良く、歩掛が悪い現場は段取りが悪い。この差が数値で見えれば、「何が違うのか」を分析でき、良い段取りを標準化して横展開できます。
これがマネジメントシステムの本質的な役割なのです。
高収益企業づくりの支援
弊社は、生き残っていく企業のお手伝いをさせていただきたいと考えています。
弊社システムは、工事の作業レベルから予算・出来高・原価を把握しています。全社レベルで儲かっているのか損しているのか、どの事業部で損しているのか、どの部・どの課・どのグループで損を出しているのか、そしてどの現場が利益を出し損を出しているのか、把握できます。そして、一現場の作業レベルまで追い込んで管理できます。
弊社は、生き残っていく企業のお手伝いをさせていただきたいと考えています。弊社システムは、工事の作業レベルから予算・出来高・原価を把握しています。全社レベルで儲かっているのか損しているのか、どの事業部で損しているのか、どの部・どの課・どのグループで損を出しているのか、そしてどの現場が利益を出し損を出しているのか、把握できます。そして、一現場の作業レベルまで追い込んで管理できます。
いわゆるマクロレベルからミクロレベルまで、管理可能です。
その中で、利益を出し切れていない現場責任者、担当者をピックアップできます。この人たちをいかに成長させることができるかが、企業の差別化につながっていくと考えています。
進化し続けるシステム開発
工事管理システムの使い勝手の向上、マニュアルフリーを目指したバージョンアップを継続的に行っています。また、工事管理システムのさらなる高度化を目指し、新技術の研究にも取り組んでいます。
これからも、たゆまず、進化し続けるシステムを目指してまいります。
工事管理から新技術、ロボットの企画・開発まで、ニックスジャパンとして建設業界に貢献していきたいと思います。
まとめ
人口減少時代を迎え、建設業界は大きな転換点に立っています。10社あった企業が2社になる。そんな淘汰が各地で起きています。
しかし、生き残る企業には共通点があります。当たり前のことを当たり前にやる。日々の原価をチェックし、1円でも安く買う努力を怠らない。そして何より、現場管理者の段取り力を育てる。「段取り八分、作業二分」という言葉の通り、同じ職人でも段取り次第で生産性は50%も変わるのです。
私たちニックスジャパンは、「建設業のお客様に建設業の最高のマネジメントシステムを届ける」という使命のもと、創業以来30年にわたり建設業専門でシステム開発を続けてまいりました。
弊社のシステムは、単なる管理ツールではありません。現場管理者の成長を支援する道具です。段取り力を可視化し、良い段取りを標準化して横展開する。それが次世代の原価管理であり、マネジメントシステムの本質的な役割なのです。
MIYABI、KUROJIKA、e-番割。これらのシステムを通じて、現場管理者の成長を支援し、生き残る企業づくりに貢献していきたいと考えています。
建設産業が若者にあこがれられる産業となり、リーディング産業として発展していく未来。その実現に向けて、これからもたゆまず進化し続けてまいります。
シリーズ全30記事を振り返って
本シリーズでは、建設業における原価管理の本質から、実行予算、歩掛、人材育成、システム活用まで、幅広いテーマを取り上げてまいりました。
一貫してお伝えしてきたのは、マネジメントシステムは現場管理者の成長を支援する道具であるということです。単に金額を追うのではなく、現場管理者の段取り力を可視化し、良い段取りを標準化して横展開する。KKD(勘・経験・度胸)だけに頼るのではなく、日々のデータを蓄積し、分析し、次の意思決定に活かす。この地道なサイクルが、企業の競争力を高めていきます。
本シリーズが、皆様の工事管理の一助となれば幸いです。
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